団塊の世代の影響

千葉県はこれまで、働き盛りの若い人がたくさんいることで有名でした。そのためか、健康な人が多いため医療期間は関東エリアの中ではあまり発展していない地域の一つとなっています。

しかし、考えてみてください。千葉県は県民にしめる団塊世代の割合が全国でもトップクラスです。この人たちが今後高齢化していくことを考えると、これまでの若くて健康な人が多い県から一気に高齢者が多数在住する県となってしまいます。ここ5年以内に65歳以上の人口が約1.5倍に増えるという統計もあり、現状のままでは県内の医療が対応可能なレベルを超えてしまいます。
もちろん千葉県は、このような未曾有の事態を見過ごしているわけではありません。とにかく重要なのは医師と看護師の確保ということで、将来も含めて千葉県で働く意思を持った医師や看護師にたいして奨学金を貸し付ける制度を拡充しています。また、看護職の養成人数を増加させるために、養成施設の増設や新設も急いでいます。
近年では外国人の看護師の受け入れについても話題になることがありますが、千葉県は率先してその受け入れを検討しています。
特に千葉県は首都圏に隣接しているので、今後の看護人材の国際化が進めばいち早くその影響を受けることは明らかです。そこで、県として試験的に外国人看護師、これは当然国内の看護師資格を有する人材が対象ですが現場で実際に勤務させる事業を展開したり、手薄な県内の看護職養成機関のことを鑑みて、海外の看護師養成機関との提携・連携も模索しています。
このように、千葉県では看護師の確保のための新たなモデル事業に力を入れているのです。
県外の人から見た場合、現状の千葉県における看護師の求人は売り手市場だと感じるでしょう。特に、団塊世代を対象とした新しい病院や福祉施設の建設や拡充が進むことを考えれば、看護師の就業機会はさらに増大していくことが予想されます。
他方で、現在千葉県が行なっている看護師養成施設の拡充や外国人看護師の受け入れが進んでいけば、少しずつ求人も減っていくことも考えられます。
現状では、千葉県の医療関連の求人は年度ごとに20%前後増加しているので、千葉県で働くことを考えている看護師にとっては今が狙い目なのではないでしょうか。